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テラダモケイとは

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テラダモケイは模型を通じて、モノに縮尺を与え、ディテールを与えることによって生まれる造形の可能性を探っていくことを目的に設立されました。なぜなら、模型には本物を模型に置き換えることで、本物のエッセンスや夢がギュッとつまっていて本物よりもステキなものになる可能性があると思うからです。また、模型は組み立てるプロセスを楽しむことも重要だと思います。テラダモケイは模型を組み立てることの楽しさや、それを想像することの楽しさも伝えていきたいと考えています。

テラダモケイについて

模型について

「レプリカ」と「模型」の違い。

「レプリカ」と「模型」が混同されることがあります。「レプリカ」は本物があったら(手に入るなら)そのほうがいいけど、それが叶わないので我慢する本物の代替物といえます。 いわゆる模倣品、複製品です。たとえば、ツタンカーメンのマスクのレプリカとか、マイケルジャクソンの衣装のレプリカとか、そういったものです。 テラダモケイの考える「模型」とはそういった複製品ではなく、模型にすることで積極的に本物とは違った価値や視点を与えられたプロダクトを意味しています。たとえば、風洞実験に使う試作飛行機の模型とか、アミノ酸の配列を示した分子模型とか、模型自体にその存在の意味、理由があるもの、そういったものを「模型」と定義付けています。

スケール(縮尺)のこと

1/12は1フィートを1インチに縮小したものを表します

模型には様々なスケール(縮尺)があります。たとえば、地球儀では1/3000万。豪華客船の模型は1/350や1/700。建築の模型や図面は1/100や1/50などが一般的です。一方、拡大されるものもあります。小さな昆虫の模型や細胞の模型は10/1や100/1。また、原寸模型もあります。学校の理科室にある人の骨格模型は原寸=1/1です。ほかには、鉄道模型のNゲージは約1/148〜1/160。へんな数字ですが、これは線路の幅を9mmに設定して逆算して出された縮尺です。世界各国で線路の幅が違うので、それらを無理矢理9mmにすると縮尺にばらつきが出てしまいます。それから戦車のプラモデルの主流になっている1/35。これは戦車模型の車体に単2電池2本がちょうど入る大きさで決められました。またそのほか、模型で見られる1/12や1/48はフィートインチ法から来ています。1/12は1フィートを1インチに縮小、1/48は1フィートを1/4インチ(クォーターインチ)に縮小したものを表します。フィートインチ法は12進法なので分母が12の倍数になっています。

また、縮尺のない(ノンスケール)の模型もあります。たとえばミニカー。商品として扱いやすくするため、箱のサイズを同じにすることが前提になっています。なので、ちいさなスポーツカーと大きな消防車が同じ箱に入るように縮尺は無視して、同じ大きさになっているのです。これは縮尺がアイテムによってバラバラなのでスケールモデル(縮尺模型)ではありません。
一方、紙飛行機模型などは飛行性能を追求して行くとある程度一定の大きさに収斂していきます。素材の紙の特性と地球の重力、空気密度の関係から、力学的に一定の大きさが導きだされます。これも現実の飛行機を縮小したものではないのでノンスケールですが、合理的な理由付けによってスケールが決まってくるのでスケールモデルと呼べそうな気がします。
縮尺はある理由付けがあって決められているので、縮尺を見ればその模型がどういった目的や用途で作られているのかが理解できます。なので、逆に縮尺を決めなければいけない時はとても慎重になります。なにを表現しようとしているのか、相手にどういったメッセージを伝えたいのかによって、また使用する素材や技法によっても判断しなければなりません。
縮尺の表記方法はちょっと感覚的にわかりづらいと思っています。たとえば1/100の模型は体積に換算すると100の3乗分の1、つまり1/1000000になります。1/100の模型は現物よりも見かけ上1/1000000小さく感じます。数字の表記の違いが3乗になってはねかえってきます。これは立体(3次元)のモノを扱うものに表記方法は1次元なのが問題のような気がします。

ディテール(解像度)のこと

理想のスケールモデルはと聞かれたら、肉眼で眺めても、虫眼鏡で見ても、顕微鏡で覗いても、本物と寸分違わず全ての形状や要素が再現されている模型が完璧なのかも、と考えたことがありました。これは、ドラ◯もんの「スモールライト」があれば解決します。でもドラ◯もんはいないので、スイスの精密時計職人のような超絶技巧の職人技を追求していくしかありません。しかし、ステキで臨場感があって感情移入できる模型は単にこの技術を追求していくということではなさそうです。ディテール(解像度)をどこに設定するか、密度感をどうコントロールするかによって模型の臨場感は大きく左右されます。いずれにしても鑑賞するのは人間の眼ですから、人間の眼で判別できないようなディテールを作り込んでもあまり意味のない気がします。むしろ要素を間引いて、想像する余地を残しておく方が模型としてのリアリティーが生まれるような気がします。1/1の人間の眼が小さな模型を鑑賞する。そこに縮尺が介在して、自分と模型の縮尺の違いを想像力で埋め合わせる。それが模型を鑑賞する楽しさだと思うのです。その埋め合わせ方を決めること、つまりディテールを決定するということが、模型を作る楽しさだと思うのです。


ディフォルメ(見立て)のこと

ディテールを決定する手法としてディフォルメ(見立て)をします。このディフォルメには2つの要素があると思います。

・形状のディフォルメ
形状のデフォルメ

たとえば、自動車の模型は本物の自動車よりも幅が広く作られています。どのくらい幅を広くするかは縮尺によって違うのですが、本物の車をそのままのプロポーションで模型にしてしまうとなんだか細長く見えてしまうからです。その理由は人間の左右の眼の間隔にあります。本物(原寸:1/1)を見ている時も模型を見ているときも、人間の眼の間隔は変わりません。同じです。1/100の模型を見ているときでも人間の眼の間隔は1/100の寄り目にはならないので、立体感が変わって見えます。厳密に寸法、プロポーションを正確に縮小するよりも、見た目の印象、感覚を優先させるためにディフォルメという操作が必要になってくる理由です。この操作は数値ではなく、観察力/デッサン力、経験値で決めることです。また、それとは別に、強調したい部分を誇張して大きく作るなど、かなり情緒的な操作が必要になってきます。

・色彩のディフォルメ
建築の仕事を始めた頃、先輩に「色は面積が大きくなると薄く見えるから」と言われました。なるほど、壁の色は小さなサンプルで見ている時よりも大きな壁に塗られた状態の方が明らかに色が薄く見えます。僕の推論ですが、小さなサンプルを見ているときは、サンプルを手にして10センチぐらいの至近距離で見ているのに対し、大きな壁を眺めている時は少なくとも数メートルは離れて眺めることがほとんどです。そのくらい離れないと視野に収まらない。だから離れて見る。そうすると薄く見える。その理由は、人間の眼と対象物の間に空気の層があるから空気の粒子に遮られた分、色が薄く見えるからだと思います。日本画では距離感を強調するために遠景を薄墨でぼかして描く、「空気遠近法」が使われますが、同じ原理だと思います。 模型の場合、小さな縮尺になると相対的にその分遠くから眺めている事になるので、縮尺に応じて眺めている距離分の空気の厚み分、色を薄めるとリアル感が増します。例えば1/24の模型を1メートル離れて見ているとすると、それは実物を24メートル離れて眺めていると同じだと仮定できます。24倍の空気の粒子に遮られているとイメージして明度を上げて彩度は下げる感じで調色すると素敵な感じになります。これもかなり感覚的な操作です。 また、空気の粒子によって視野がぼやけるのですから、ぼやけるのは色だけではありません。カタチや輪郭もぼやけます。つかみどころのない輪郭の不定形なぼやけた物体が作れたら、よりリアル感のある模型がつくれるかもしれません。

建築模型用添景セットについて

建築模型用添景セット

このプロダクトを製作するきっかけは、事務所で毎日、日常的に建築模型を作っていたからです。設計事務所なので、建築の模型を作るのはあたりまえですが、実は建築模型をステキに見せるには、建築自体よりも「添景」といわれる人や家具、街路樹とかそういったものが重要だということがわかってきました。建築パースもそうです。パースも建築以外のものを画面に描いて雰囲気づくりをします。
ところが、だいたい事務所で模型をつくっていると徹夜になってしまうのです。肝心の「添景」を作らなければならないころは空も白み始めてココロもカラダも力尽きてしまうことがよくありました。また、目を真っ赤にしたスタッフに「ここに自転車ならべて」というのもなんだか鬼軍曹のようで気が引けました。
そこで、この「添景」をあらかじめ量産しておけば日々の睡眠時間が少しは増えるかなと思ったからです。
それから、製品化にあたってのヒントになったのがプラモデルでした。
ボクはプラモデルが大好きです。今でも仕事の後にコツコツ製作をしています。(事務所で模型を作って、家に帰ってからリフレッシュするためにプラモデルを作る、、、) プラモデルの面白いところは、完成が2度あることです。
プラモデルは、買う人にとっては店頭で手に取った時点では「未完成品」ですが、メーカーにとっては、店頭に並んでいる未組み立ての状態が製品としての「完成品」です。なのでパーツの完成度はもとより、箱の絵の躍動感や組み立て説明書(子供の頃は「設計図」と呼んでました)のグラフィックのセンスなどの総合力が製品の完成度を大きく左右します。この完成度が低いと製作のモチベーションがさっぱり上がりません。一流メーカーほどこの完成度が高いので、組み立てる前のワクワク感が大きく膨らみます。
この「建築模型添景セット」もプラモデルと同じ組み立てキットなので、作るまでのワクワク感が持続するよう、各パーツのレイアウトや、デザインにはかなり苦心しました。組み立てキットとして成立するディテール、組み立てたくなるような楽しいカタチ、製造上の加工精度の3点をクリアーするために試作を繰り返しました。 特に1/100の世界観を表現するためにどのようにディフォルメするかがポイントでした。ロゴマークにも使われている1/100の人のカタチをよく見てみると本物の人間とはずいぶん違ったカタチをしています。1/100の世界観を表現するためにわざとへんなカタチにディフォルメされているのです。そして彼に倣ってすべてのアイテムがディフォルメされるのが1/100の世界のルールです。そうして1/100の世界観が出来上がっているのです。
裏面の組み立て説明書についても、かなり苦心しています。ハガキサイズの面積の中に1/100のちいさな人達の生活を親しみをもって想像していただけるよう、楽しいものを目指しています。結果、製品自体よりも組み立て説明書の方がデザインに時間がかかってしまいました。

なぜ1/100なのか?

1/100スケールは建築模型ではもっともポピュラーな縮尺だといえます。住宅やマンションの模型、公共施設やショッピングセンターなど、いろいろなサイズの建物を表現することができます。また、インテリアや家具なども表現できる汎用スケールといえるので添景セットは1/100になりました。また、1/100はいろいろなアイテムをディフォルメしたり抽象化しやすいサイズだと思っています。1/200や1/300では、小さすぎてあまりその余地がありません。1/50や1/30では、素材感やこまかな形状が気になります。1/100は人間のポーズやしぐさを、パイプ椅子と木製椅子を、シバ犬をゴールデンレトリバーと雰囲気で作り分けられる最適なスケールだと考えています。

なぜ建築がないのか?

建築学科に入って最初にいわれたのが、「建築は人を幸せにしなければならない、君たちはそういった建築を将来設計しなければならない」でした。建築家の使命は人をハッピーにさせること、その手段として建築をつくる。かなりのプレッシャーです。そういう言葉を胸にお施主さんに会うために模型をつくる、でもお施主さんに模型を見せると最初に目がいくのが、「家族全員つくってくれたのね、カワイイ!」とか「うちのワンちゃんがお庭にいる!」とか建物よりも添景に目を輝かせてくれたことでした。そうするとちょっとこちらも悪ノリして、人形にポーズをつけたりしてお施主さんにお見せすることが楽しくなってきました。添景の人形たちのカタチやポーズで、その建築が目指す幸せの気持ちが伝えられるかもと思ったのです。なので添景セットに建築はありません。 建築を作らずして、添景で人をハッピーにすることができれば、建築家として幸せだと思いました。 建築はテラダモケイの母体、テラダデザインで設計しています。

組み立てなくてもOK

添景セットは組み立てキットなので、組み立てることを楽しんでいただけるようデザインされていますが、作らずに眺めて楽しい出来事を想像するだけでもいいと思っています。
プラモデルも組み立てる前に「設計図」を見ながら想像している時間が一番楽しい時間です。そういう楽しみ方をしていただいてもうれしいです。

ロゴマークについて

このロゴの人物は、1/100建築模型用添景セットにいつも登場する1/100の人です。ボクはこの人を「げんきくん」と名付けました。「元気くん」ではなくて「原器くん」です。
長さの単位にはさまざまなものがあります。古くはエジプト時代のキュビトやフィート、インチ、尺、寸もそうです。これらはつい最近まで(今も)使われていますが、国際的に統一する目的で決められたのがメートル法です。その1メートルの長さを厳密に規定するために「メートル原器」があります。「原器くん」の名前の由来は彼が1/100建築模型用添景セットの世界の原器だからです。彼が1/100の世界観を規定しているのです。
そしてテラダモケイでは、模型や縮尺の「原器」となるものをこれから作っていきたいと考えています。
なので、ロゴマークにはこの「げんきくん」に登場してもらいました。このロゴは大きさがかわっても常に「げんきくん」は「原器」として1/100のままでありつづけます。ロゴの大きさが変わると絵柄が変わります。
「げんきくん」には家族がいます。奥さんの「げんき婦人」こどもの「げんき坊や」と「げんきちゃん」ペットの「げんきわんちゃん」かれらもゆくゆく登場する予定です。


プロフィール

寺田尚樹(てらだなおき)建築家・デザイナー・モデラー・料理研究家
67年 生まれ
89年 明治大学建築学科卒業
94年 英国建築家協会建築学校(AAスクール)ディプロマコース修了
03年 テラダデザイン一級建築士事務所 設立
11年 テラダモケイ 設立